ネットワーク設計

社内ネットワークの設計・構築の基礎基本!押さえるべき5つのポイント

企業がデジタル化に取り組むうえで、社内に快適なインターネット環境を整えることは欠かせません。オフィスで従業員がデバイスや、周辺機器をインターネットに接続して効率良く使えると、業務効率や生産性の向上に繋がります。

そのためには、社内ネットワークの設計・構築は重要です。業務のデジタル化に取り組んでいる企業も増えていますが、ネット環境の見直しや、計画をどのように実行すれば良いのか疑問に思うところもあるのではないでしょうか。

この記事では、社内ネットワークの設計・構築の基礎基本や、押さえるべき5つのポイントなどについて解説していきます。

社内ネットワークの設計・構築の手順とは?

インターネットを使用したビジネスが当たり前の社会になりました。商品やサービスの売上拡大を目指して、業務効率を高めるためには自社のネットワーク環境の最適化が重要です。社内ネットワークの設計・構築の手順を解説していきます。

  1. 社内のネットワーク環境を見直す
  2. ネットワーク設計の目的を明確化する
  3. 使いやすくシンプルなネットワーク設計・構築を行う
  4. 社内ネットワークの管理・運用のマニュアルを作成する

1.社内のネットワーク環境を見直す

快適なネット環境を構築するためには、自社が抱える課題や問題点を洗い出します。業務のデジタル化を進めるうえで、どうすれば課題や問題を解決できるのか考える必要があります。

例えば、下記のような項目について、社内のオンライン環境を見直すことが大切です。

  • リソースの使用状況
  • 小規模なのか大規模か
  • 設置している設備
  • 導入している通信機器や周辺機器、アプリの種類

従業員一人ひとりのITリテラシーも違いがあるでしょう。ITリテラシーが低い従業員がいると、企業データや個人情報の情報が流出し、生産性や信頼の低下を招く恐れがあります。そのため、ITリテラシーを高めるための教育も同時に行った方が良いでしょう。

2.ネットワーク設計の目的を明確化する

次に、なぜネットを導入しデジタル化に取り組むのかを考えます。設計の目的をはっきりさせることで、適切な手順で新規構築や再構築が進められるからです。また、事前に必要な要件や対応を把握することで、最適な設計・構築が行いやすくなります。

3.使いやすくシンプルなネットワーク設計・構築を行う

事前調査が済んだら、新規構築や再構築するにあたって、必要なコスト、性能、目的、用途などを明示的に整理します。これを「見える化」するために、従業員が一目で理解できるような設計書を作成します。これは、将来的にトラブルが発生した際に、すばやく対処できるようにするための重要なステップです。

この設計・構築のプロセスでは、使いやすく、分かりやすいデザインが鍵となります。この設計書をもとに、トラブルが生じた場合にも素早い対応が可能となるからです。単純で効果的な設計が、システムの堅牢性とスムーズな運用につながります。

4.社内ネットワークの管理・運用のマニュアルを作成する

次に、社内ネットワークの管理・運用に関する手順やガイドラインをまとめ、従業員全体に共有するためのマニュアルを作成しましょう。従業員それぞれが異なる程度のITスキルを持っている可能性がありますので、マニュアルは専門的な用語を避け、どんな従業員でも理解しやすい形にすることが大切です。このような工夫によって、マニュアルが属人的なものにならず、全ての従業員が簡単に利用できるようになります。

また、マニュアルは時折更新することも忘れずに検討しましょう。ネットワークや技術の変化に迅速に対応できるよう、最新の情報が反映されていることが重要です。

社内ネットワークの設計・構築で押さえるべき5つのポイント

ここまでで、オフィスや事務所のネットワーク設計・構築の正しい流れをお伝えしてきました。自社でインターネットを快適かつ安全に利用するために、気をつけたい注意点があります。社内ネットワークの設計・構築で押さえるべき5つのポイントを解説していきます。

  1. シンプルな設計図を作成する
  2. 現場の声をヒアリングする
  3. LAN環境の拡張性を考えた設計をする
  4. セキュリティ対策を行う
  5. 社内ネットワークの種類を絞る

1.シンプルな設計図を作成する

業務でインターネットを使っている際には、時折不具合やセキュリティの脅威などが発生し、対処する必要が生じることがあります。そうなる前に、潜在的なリスクを考え、設計図や構築図をシンプルに作成することが重要です。これは、特定の従業員だけが理解できるような複雑な設計だと、対応が遅れてしまい、デジタル化された業務の生産性や効率に悪影響を及ぼす可能性があるためです。

2.現場の声をヒアリングする

社員全員がITに詳しいわけではなく、中にはパソコンやITツールに苦手意識を持つ人もいます。従業員がストレスなく効果的に活用できるようにするには、設計段階で現場の声や従業員の課題、要望をしっかりヒアリングすることが必要です。

従業員の個々のニーズや不安を理解し、それに合った使いやすいシステムやツールを導入することで、全体の生産性向上に寄与できます。単なる技術的な側面だけでなく、ユーザビリティや使い勝手にも焦点を当てて、従業員がストレスなく業務に取り組めるよう心がけましょう。

3.LAN環境の拡張性を考えた設計をする

ネットワークを設計する際には、将来的な事業の拡大を考慮することが大切です。例えば、従業員数が増加したりオフィススペースを広げたりする場合、ネットワーク環境を見直す必要があります。

通信機器や周辺機器の追加、レイアウトの変更が必要になるでしょう。ネットワークの設計段階で拡張性を考慮することで、再構築の際の費用を削減し、作業時間も短縮できます。

4.セキュリティ対策を行う

インターネットを利用する際には、通信機器や周辺機器が潜在的なセキュリティリスクにさらされる可能性があることを忘れてはいけません。例えば、悪意のある第三者によるサイバー攻撃やコンピューターウイルスなどが挙げられます。これらのセキュリティリスクから企業データや個人情報を守るためには、適切なセキュリティ対策が欠かせません。

5.社内ネットワークの種類を絞る

オフィスで快適かつ自社に合ったインターネット環境を整えるためには、社内で利用するネットワークの種類を絞ることが大切です。社内ネットワークには主に以下の3つのタイプがあります。

  • 無線LAN(Wi-Fi): Wi-Fiルーターやアクセスポイントを使用して無線電波を利用する方式
  • 有線LAN: 通信機器や周辺機器をLANケーブルで直接物理的に接続する方式
  • WAN(VPN): 複数の拠点を持つ企業が、拠点同士や通信機器を仮想的に結ぶ仕組み

企業の規模やオフィス環境によって適切なネットワークのタイプが異なります。これらを選択する際には、オフィスの構造や従業員のニーズに合わせて最適な選択を行いましょう。

まとめ

ネットの普及と共に、企業では業務のデジタル化が進んでいます。オンラインによる新たなビジネスモデルが多く誕生していますが、競合他社への優位性を保つために自社に合ったインターネット環境を整えるべきです。そのためには、ネットワークの計画的な設計・構築が重要になります。

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